師匠や諸先輩方から背中で教えられ、稀有な環境の中に身を置けたことが糧
長友 修一
Shuichi Nagatomo
<カクテル アワード 1994受賞>
バー・オスカー、バー・パルムドール(福岡市)のオーナーバーテンダー。大学卒業後、(株)資生堂パーラー・バー・ロオジエにて上田和男氏に師事。 現在は業界団体等にてバーテンダー育成に傾注する一方、国内外にてバーテンディングセミナーやゲストシフトを精力的にこなしている。
[主な受賞歴]1994 サントリー ザ・カクテル コンペティション ウイスキー部門優勝。ビーフィーター・インターナショナル バーテンダーズ コンペティション1997(ロンドン)部門優勝・総合3位など、国内外のコンペティションで受賞歴多数。
Q1.
あなたが他のバーテンダーと違うと思う点は何ですか?それはカクテル アワード受賞にどう関係していますか?
1994年、「サントリー ザ カクテルコンペティション」で優勝させて頂いた時、私は24歳でした。“コンペティションで優勝したバーテンダーは、かくあるべき”というものを師匠や諸先輩方から背中で教えられました。 稀有な環境の中に身を置かせて頂いたことが現在、私の糧になっています。
94年から脈々と回を重ねてきたこのコンペティションの歴史をより価値のあるものにするよう、受賞バーテンダーとしての矜持を示していきたいと感じています。
ジャパニーズバーテンディングを誤解なく伝えるために、日本のバースタイルを成文化すること
Q2.
ジャパニーズバーテンディングを追求する上で大切にしていることは何ですか?それを未来に伝えていくために重要なことは何ですか?
私が大切にしていることは、ジャパニーズバーテンディングを誤解されることのないように海外のバーテンダーの皆さんに伝えることです。 日本のバーテンダーは基本的に無駄がなくスピーディな仕事をしますが、その中でもさまざまなタイプのバーテンダーがいらっしゃいます。多くの方にお話を伺って、日本のバースタイルを成文化する作業が必要だと思います。
バーテンダーのクリエイティヴィティが昇華し、明確な意図を持ったコンペティション
Q3.
時代を超えて飲み継がれるカクテルの要件は何ですか?カクテルコンペティションは今後どうあるべきですか?
シンプルなカクテルこそが飲み継がれていくのだと思います。カクテルコンペティションは、作品としてのカクテルと、飲み継がれるのに相応しいカクテルを生み出す最高のステージだと思います。コンペティションに対する意思と、応募するバーテンダーのクリエイティヴィティが昇華するような、明確な意図を持ったコンペティションになればと願っています。
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