細かな動作も美しく見せることを意識し、パフォーマンスに反映する

岡田 一郎

Ichiro Okada

<カクテル アワード 2002受賞>
パシフィック東京(㈱ホテル京急)にて、セラーバー、メインバーを中心にバーテンダーとして2010年10月のホテル閉館まで13年勤務。「いつかは飲食店を」というかねてからの夢を叶えるべく、2011年2月東京恵比寿にてダイニングバーを開業。『お客様にとって1番の場所でありたい』をモットーに、ホテルでの経験を活かしたサービス(おもてなし)で大切なひとときをお過ごし頂けるよう日々精進している。
[主な受賞歴]2002 サントリー ザ・カクテル コンペティションでカクテル オブ ザ イヤー 2002受賞。その他、数々の名だたるカクテルコンペにて受賞。

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Q1.
あなたが他のバーテンダーと違うと思う点は何ですか?それはカクテル アワード受賞にどう関係していますか?

客観的に物事を見ている事だと思います。大会に出場する選手は、手捌き、レシピにそった味わい、仕上がりを重視して練習を重ねていることが多いかと思います。

私は、基本的な練習にプラスしてボトルキャップの開閉の動きなど、細かな動作も美しく見せることを意識し、パフォーマンスに反映していました。また、お客様に心から楽しんで頂くことを常に意識し、最高のカクテル、パフォーマンスになるよう練習を積み上げました。皆さんも実践されている基本的なことかもしれませんが、動画撮影し、改善すべき箇所の確認を繰り返し行いました。第三者にもチェックしてもらい、自分では気づけない点を反映していきました。

作品づくりをする前には、まず素材の特徴や歴史を調べ、理解を深めました。その上でどのような組み合わせにしたら相性が良いか、組み立てていくスタイルを取っていました。

<おもてなしの心>を忘れず、お客様への接客を行うことがもっとも重要

Q2.
ジャパニーズバーテンディングを追求する上で大切にしていることは何ですか?それを未来に伝えていくために重要なことは何ですか?

「一つ一つの所作を美しく、丁寧に」「一杯に想いを込める」という事を大事にしています。カクテルが仕上がるまでの流れをご覧になるお客様もいらっしゃいますので、パフォーマンス含め楽しんで頂けるよう、常に意識することが大切だと思います。

基本的な事かもしれませんが、<おもてなしの心>を忘れず、お客様への接客を行うことがもっとも重要だと思います。日本の文化「茶道」では、おもてなしの心得とも言える7つの教え「利休7則」が存在し、相手を思いやり、細かなところまで心配りをして万全を尽くすという、まさにおもてなしの精神の本質を説いた教えと言われているそうです。

お客様に楽しんでいただくために、「心地よい空間づくり」「準備をしっかりと行う」「どんなシーンにも臨機応変に対応できる万全の備え」「最もおいしいタイミングでご提供する」など全てバーテンディングにも共通することが、とても大事だと思います。

「味・色・香り・飾り付け・ネーミング」全てにストーリーを持ち合わせたカクテル

Q3.
時代を超えて飲み継がれるカクテルの要件は何ですか?カクテルコンペティションは今後どうあるべきですか?

シンプルに美味しいのはもちろんですが、「ストーリーのあるカクテル」だと考えます。一つ一つのカクテルにターゲットを想定、コンセプトを構成し、「味・色・香り・飾り付け・ネーミング」全てにストーリーを持ち合わせたカクテルが飲み継がれるのではないかと思います。

バーテンダーにとってコンペティションは、普段の接客で培った力を試せる場だと思っております。従来の時間内で5杯のカクテルを仕上げ、味・技術を競うだけの形ではなく、接客スタイルでのパフォーマンス披露の場を取り入れていくともっと良いのではないかと思います。

バーテンダーは、味・技術だけでお客様を楽しませる事はできません。スタンダードカクテルとお客様の気分や雰囲気にあったカクテルをそれぞれ創作したり、お客様のコメントなども審査に反映させるような形式も取り入れる事で、技術面以外に、バーテンダーとしての接客面などの評価にも繋がるのではないでしょうか。

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