「技で目を 味で舌を 会話で頭を」酔わせるバーテンダーを志している

小森谷 弘

Hiroshi Komoriya

<カクテル アワード 1995受賞>
ホテルニューオータニ エグゼクティブ チーフバーテンダー バー カプリ支配人。一般社団法人 日本ホテルバーメンズ協会【HBA】会長 (2014~)。シェリーの騎士(シェリー・マンサリーニャ現地呼称統制委員会)認定(2014)。シャンパーニュ・シュバリエ(シャンパーニュ騎士団)認定(2016)。観光立国推進協議会委員(日本観光振興協会、2014~)。
[主な受賞歴]1995年 1995 サントリー ザ・カクテル コンペティションでカクテル オブ ザ イヤー 1995受賞、カクテルコンペティション受賞歴多数。2007年 東京都優秀技能者『東京マイスター』知事賞 受賞。

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Q1.
あなたが他のバーテンダーと違うと思う点は何ですか?それはカクテル アワード受賞にどう関係していますか?

「技で目を 味で舌を 会話で頭を」酔わせるバーテンダーを志しています。テクニックは、カクテル アワードをはじめ、各種カクテルコンペティションにて磨き上げました。味覚は、大会だけでなく、数多くの販促カクテル作成などにて鍛えています。会話は、国内外の酒造りの故郷を訪れ見聞を広げたり、既存のカクテル研究を重ねつつ今も知識を蓄え続けています。

また、カクテル アワードの舞台を通じた歴代チャンピオン同士で交流させて頂いていることは、人格形成の向上といった観点でもとても有益となっています。

バーテンダーに最も必要なことは「綺麗好き」であり、バー・カウンターは常に清潔に保つべき

Q2.
ジャパニーズバーテンディングを追求する上で大切にしていることは何ですか?それを未来に伝えていくために重要なことは何ですか?

日本独自ではないですが、清潔感あるバーを保つこと。開店前、隅々まで丹念に掃除し、テーブルや椅子を整然と並べ、バック・バーの銘酒やグラスを輝くように磨く。怠ると、営業に差し障りが出ます。少しの乱れがスタッフの心理に作用し、だらしない接客へとつながります。折り目正しい接客が出来ないと、残念ながらゲストへも感化します。バーの雰囲気は、ゲストが醸すもの。整理整頓も出来ないバーは、紳士淑女から次第に敬遠されます。

バーテンダーに最も必要なことは「綺麗好き」。我々は、お客様の口に入る飲料の調合者です。氷には、雑菌の繁殖を封じ込める作用はあるものの殺菌能力はありません。その為、常に調合場所=バー・カウンターは、清潔に保つべきです。当然、身だしなみも重要。開店前に髪や爪を整え、新たなシャツとさっぱりしたユニフォームを身にまとい、磨かれた靴を履く。

私と働いた元スタッフ達には「小森谷には、掃除せよとしか教わらなかった」とこぼされるほどです。しかし、その後に必ず「上に立つようになって、この重要性を認識するようになりました。今では、私が、配下のスタッフから掃除大臣と呼ばれます。」と続くのです。

寿屋主催のコンクールである第3回ノーメル賞のグランプリ「雪国」は秀逸

Q3.
時代を超えて飲み継がれるカクテルの要件は何ですか?カクテルコンペティションは今後どうあるべきですか?

シンプルなレシピです。どこでも入手可能な飲材を使うこと。特に国内のカクテルコンペティションでは、普及性が問われます。海外の大会では、独自性のある手作りの材料を用いる傾向もありますが、小職は大会ではなく個々のお店で行うことと考えます。

誰でも入手出来うる少ない材料で創作するという意味では、カクテル アワードの前身・寿屋主催のコンクールである第3回ノーメル賞のグランプリ「雪国」は秀逸です。残念ながら95歳で旅立たれた大先輩ですが、当時、寿屋さんが大会を開催されなければ、バーテンダーが全国紙に訃報として掲載されることなどなかったでしょう。

カクテル アワードの末永い開催とバー業界の発展を祈念する者として、今後もご協力が出来れば幸いです。”Cocktail is Dream” カクテルには夢があります。

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